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東邦大学医療センター佐倉病院様

ファントルくん

医療安全と患者満足を実現する

東邦大学医療センター佐倉病院 東邦大学医療センター佐倉病院(白井厚治院長)は、メディシステムソリューションが開発したインシデントレポートシステム「ファントルくん」を使い、医療安全管理のスムーズな運用を実現している。導入以来、報告されるレポートは5割程度増え、情報の分析や現場へのフィードバックも容易になるなど有効に機能している。    

インシデントの管理は医療安全管理室の課題

佐倉市の要請を受けて設立された医育・医療機関であることを背景に、同院は医療安全の確保には特に力を入れている。院長直轄で運営されている医療安全管理室が、安全管理委員会、職場合同リスクマネジャー会、医局・部署安全管理検討会、インスペクター(監督官)会などを、指揮命令系統に従ったリスク管理と部局横断的に連携したリスク管理に分けて、車の両輪として医療安全をけん引している。 このほか医療安全管理室の役割には、インシデントレポートの収集と分析、職員へのフィードバックがある。医師や看護師などの院内スタッフが診療現場で遭遇したヒヤリ・ハット事例を、いつ、どこで、どのような状況で、何が起きたか(起きそうになったか)ということを書面にまとめる。報告を受けた医療安全管理室は院内委員会で報告事例を基に再発防止策や対応を練って院内の各部署に戻すという仕組みだ。同院では、例えば点滴の速度間違いに関する報告の多い病棟があれば、チェック体制の確立、体制の評価、指さし呼称の徹底などを促し、場合によっては医療安全管理室の職員が直接現場に出向き指導している。

迅速な報告の分析が医療安全では重要に

インシデントレポート このように院内の医療安全体制の構築に欠かせないインシデントレポートだが、同院では4月、ITを通じて報告をスムーズに収集・分析できるメディシステムソリューションの「ファントルくん」を導入した。各病棟に10台以上ずつ設置されている電子カルテの端末を利用し職員が簡単に報告を作成できるソフトで、集められた報告を発生場所や内容、時間帯、日付に応じて分類したり、報告系統の中で誰が確認済みかを把握したりすることができる。 インシデントの報告を手書きで作成・収集しようとすると、例えば看護師であれば、まず主任や師長に提出し、内容確認や文書の体裁を整えるなどの作業が必要になり、医療安全管理室に報告として届くまでに1週間程度の時間がかかってしまう場合もある。さらに、統計処理にも手間や時間を要するため、改善対策の迅速化・共有化・徹底や当事者への聞き取りの障害となることもあった。また、報告を提出しても、反応に時間がかかりすぎると、職員のモチベーションが下がり、医療安全管理室が考えている「安全の質向上」や「安全文化」の定着の妨げにもなりかねない。 この点を問題視した同院は、インシデントレポートの管理にITを使うことを決断した。その理由について、医療安全管理室の室長を務める加藤良二教授(外科学)は、「できるだけ多くのインシデントレポートを現場から吸い上げ、分析・分類・整理することが安全管理では非常に重要だと考えた」と話す。その結果、月平均160~170件だった報告数が、導入後は250件ほどに増えたという。

魅力は使いやすさ

魅力は使いやすさ 従来のインシデントレポートシステムは報告書のデータベース化と分析のみを行うものであるのに対し、「ファントルくん」では、電子メールを作成・送信するような感覚で手軽に報告書が作成・送信できる機能や、現場から報告・相談・連絡ができる機能などがある。 さらに、多職種協働という医療施設の特性を踏まえ、報告者の所属や役職に合わせて、個人ごとにレポートの報告先を設定する機能や、報告先として登録された担当者のうち誰が確認済みなのかという進捗状況を確認することもできる。加藤教授が「使いやすい」と見込んだ理由にはこういった機能の充実が挙げられ、「今日起きたインシデントには今日中に対応できるようになった。タイムリーな活動が可能になり、職員のやる気にもつながった」と現状を解説する。    

情報を集めることで「患者や職員を守りたい」

医療安全管理室 加藤 良二室長 医療安全管理室 小林 美智子副室長 同院の医療安全管理に関する今後の課題は、寄せられたインシデントレポートの分析とフィードバック体制の強化だ。順調に増え始めている報告について病院としての改善策をまとめ、マニュアルにして標準化していくことを目指している。「ファントルくん」では、縦軸(患者影響度、発生要因、発生場面、インシデントの内容など)、横軸(発生月、発生時間帯、職種経験年数など)を設定して、部署ごとにクロス集計をかけることが可能であるため、精度の高い統計が取れる。これを生かし、効率的で安全な体制を作りたい考えだ。 さらに、医療安全管理室では患者からの苦情やトラブルについてもインシデントとして「ファントルくん」に取り込み、場合によってはメディエーションや医療ADR(裁判外紛争処理)のようなイメージで患者の納得が得られるような介入も行い始めている。加藤教授は「さまざまな情報を集め医療の質の向上に努めることが、ひいては患者や職員を守ることにつながる」として、院内で情報や対策を共有しそれらが浸透しやすい土壌づくりを今後の課題に挙げる。  

東邦大学医療センター佐倉病院

〒285-8741 千葉県佐倉市下志津564-1
TEL 043-462-8811/FAX 043-462-8820 病院ホームページ
入院基本料 一般病棟7対1入院基本料ほか
1日平均外来患者数 1292.5人
平均在院日数 12.8日
病床稼働率 93.2%

東邦大学医療センター佐倉病院診療科目

内科、メンタルヘルスクリニック(精神神経科)、小児科、外科、脳神経外科、整形外科、産婦人科、形成外科、皮膚科、泌尿器科、眼科、耳鼻咽喉科、放射線科、麻酔科、救急センター、循環器センター、消化器センター、糖尿病・内分泌・代謝センター、リプロダクションセンター

ベッド数 451床

スタッフ数

医師138人、看護師306人、薬剤師22人、放射線技師21人、リハビリスタッフ2人ほか※掲載内容は2007年7月現在のものです。