病院向けグループウェア、
インシデント管理システムの販売・開発

Voices導入後の声

社会医療法人 恵和会帯広中央病院様(旧おびひろ呼吸器科内科病院様)

コメディクス
ファントルくん

CoMedix(コメディクス)で情報を共有。

医療法人社団杏和会おびひろ呼吸器科内科病院(菅原好孝院長、49床)は、メディシステムソリューションが開発した医療機関用グループウェア「コメディクス」を使うことで、院内の情報共有を図っている。

コメディクスで情報を共有

呼吸器リハは連携がカギ。

将来予定している電子カルテの導入に向け、職員がコンピューターに慣れるための第一歩としても有効に機能している。基本機能のひとつである文書管理機能はISO9001の認証取得に大きく貢献した。

呼吸器科を専門とする菅原院長が着任した1998年、同院は呼吸器内科に特化した病院作りを始め、今後増えると予想される呼吸器疾患である「COPD」に対するアプローチとして、札幌医大保健医療学部石川研究室のサポートを得て、呼吸器リハビリテーションに取り組み始めた。呼吸器リハは2006年度診療報酬改定で個別に評価されることになったが、それに先駆けて同院は03年7月に専任の理学療法士を配置し全国的にも珍しい専門施設として呼吸器リハビリテーションセンターを開設するなど、病院全体で「包括的リハビリテーション」としてすでに取り組み始めていた。呼吸器リハは、慢性疾患が対象であることから治療よりもコントロールに重点を置いたアプローチが必要で、ADLの維持を目的とした包括的なリハビリが必要となる。これは、呼吸器の疾患によって息苦しくなると 運動不足となり、低栄養や感染 症の罹患へとつながる、いわゆる「負のスパイラル」に陥りやすいためだ。

医師・看護師はもちろん、専門の研修を受けたセラピストや栄養士、地域連携を支える事務職員などが一体となり病院全体で患者に接する必要があるため、通常の診療科以上に呼吸器科ではチーム医療が重要視される。そこで、同院は院内の情報共有を確実なものとするため、2005年6月、医療機関用グループウェア「コメディクス」を導入した。森山洋事務長は「当院は50床規模の病院であるため、あうんの呼吸でチーム医療を提供することも可能だったが、より確実で安全なシステムに高めていきたいと考えた」と、当時を振り返る。

医療機関向け機能充実 病院IT化の基盤にも。

コメディクスは一般企業などで使用されているグループウェアとは異なり、円滑な院内の情報共有を実現することに焦点を当てたさまざまな機能を有している。具体的には、医療機関特有の複雑な勤務シフトに対応可能な出退勤管理、全職員の予定を確認できるスケジュール管理、特定多数の職員に一律の情報を届ける掲示板、手術室や検査機器の予約管理、院内委員会の議事録などを閲覧できる文書管理、ネットカンファレンス―といった機能がある。院内30カ所に設置された端末から、職員であれば誰でもアクセスできるようになっており、たとえば指示書やメモを持って看護師や事務職員が院内を走り回らなければならないといった雑務は一切必要なくなる。

医療機関のIT化を目指すにあたっては初歩的・基盤的な機能を備えているため、まずは コメディクスを導入し、その上でインフラ整備を押し進めるという医療機関が多いのが特徴だ。森山事務長が数ある情報共有システムの中でコメディクスを選んだ理由もこの辺りにある。同院は近く電子カルテを導入する予定だが、グループウェア導入当時はコンピューターに日常的に触れる職員は全体の2割しかおらず、この段階で病院ITの中でも難易度の高い電子カルテを入れても混乱が生じるだけではないかと危ぐしたのだ。 その点、コメディクスでは出退勤の記録や指示の授受などを端末を使って行うため、毎日気軽にコンピューターに触れることになる。

気軽に使用できる、情報を共有しやすいというメリットのほか、コメディクスを選んだ理由にはなんといっても導入費用の安さが挙げられた。また、コメディクスにはいくつかのオプション機能が用意されているが、同院ではこのうち病床管理機能を活用している。ベッドの使用状況を毎日入力することにより自動的に平均在院日数や病床稼働率を計算して表示するもので、この機能を使用するようになってからというもの、看護師や医師の経営改善に向けた意識が高まり、さまざまな協力が得やすくなったという。

医療機関向け機能充実 病院IT化の基盤にも

ISO取得で力を発揮文書管理機能を活用。

グループウェアは情報の共有に役立つが、なかでも同院がその威力を実感したのはISO9001の認証を取得した時だった。

ISO9001では特に分野別・階層別に規定などを文書化し共有しなければならず、膨大な量の書類の管理が必要になる。しかも、文書がいつ改訂されたのか、最新版はどれなのかが常に周知されていなければならない。紙の書類にまとめながら運用するには必要以上の手間がかかってしまうことが、医療機関のISO9001取得にとって障壁になっている。しかし、同院がISO9001取得に動き出したときには、すでにコメディクスが院内情報共有の柱として稼働していたため、こうした問題は生じなかった。規定などは文書を作成しなければならないことまでは同じだが、その後の取り扱いが非常にスムーズだったのだ。

例えば、規定の改訂を院内の関係者に周知する場合、紙媒体で作成した病院は全員に回覧しなければならないが、コメディクスでは文書管理機能を使ってこれをアップするだけで済む。規定が改訂されたことは自動的に職員に通知され、職員一人ひとりは自分の都合の良いときにそれを確認すればいい。誰が確認をしていて、誰が確認をしていないのかということも把握できるため、未確認者の多い部署に対して注意を促すことなども可能だ。

ISO取得で力を発揮文書管理機能を活用

準備は整いつつある。電子カルテ導入がゴール。

同院は7月に7対1入院基本料を算定したため、看護師などの職員が急激に増えた。しかし、オーダリングシステムなどはないため意思の疎通やコミュニケーションに若干の不安を抱えている。また、DPC準備病院に手挙げをしたところであり、近く近隣にサテライト型の診療所を作る計画もある。電子カルテの導入機運が高まっているところだ。これについて森山事務長は、「院内LANケーブルは通常の2倍設置してあり、コメディクスを通して端末の使い方・便利さも浸透してきた。階段を上りつつあると言えるだろう。ここまできたからにはぜひスムーズな電子カルテの稼働を目指したい」と病院IT化に意欲を見せる。

おびひろ呼吸器科内科病院

入院基本料 一般病棟7:1入院基本料
1日平均外来患者数 114.8人
平均在院日数 15.3日
病床稼働率 75%
その他 2006年8月にISO9001:2000取得

診療科目
呼吸器科、内科、リハビリテーション科
ベッド数
49床
スタッフ数
医師6人、看護師35人、薬剤師2人、放射線技師2人、PT3人ほか
https://obihiro.keiwakai.jp/obihirochuo-hosp
おびひろ呼吸器科内科病院

社会医療法人 恵和会帯広中央病院様(旧おびひろ呼吸器科内科病院様)※2007年7月掲載時点の病院様情報となります。

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